今年は日本とスペインの交流400年という節目の年であり、スペイン訪問の1都市としてサラマンカにもいらっしゃいました!
サラマンカと日本の間にはどのような歴史があるのでしょうか?
今から30年以上も昔のこと、ある一人の日本人が、ヨーロッパのパイプオルガンを研究するため、スペインを旅していました。あるとき、この旅人はサラマンカを訪れ、新大聖堂に飾られていたとても古いパイプオルガンに目を見張りました。素晴しいオルガンですが、残念なことに、その保存状態は大変悪く、殆ど使い物にはならない状態でした。
これほど立派なものが、このような状態で保存されていることに心を痛めたその旅人は、自分がその修復をしたいと強く考えるようになり、その旨を新大聖堂に伝えました。しかし、この大きくて古いパイプオルガンを修復するには膨大な費用がかかるため、その思いは叶いませんでした。
それから数年後の1985年、日本の皇太子ご夫妻(今の天皇陛下と美智子さま)がサラマンカを訪れ、その時に新大聖堂にもお立ち寄りになりました。そして、やはり古くて立派なパイプオルガンが無惨な姿で保存されていることに心を痛められ、このパイプオルガンを修復しようというかの旅人の思いに賛同されました。日本に帰られた後、皇太子ご夫妻はパイプオルガン修復の為のチャリティーコンサートを東京で開催され、さらにスペインへ進出している日本企業からの
協賛を得て資金を調達し、ついに、旅人の思いは現実のものとなるのでした。パイプオルガンの修復工事には、1年という歳月を要し、1990年3月、蘇ったパイプオルガンは大聖堂にその音色を響かせました。悠久の時を超えて、そして日本というスペインからはとても遠く離れたこの人々の温かい心によって、サラマンカのパイプオルガンは生命を取り戻したのです。
また、1973年、皇太子ご夫妻時代の天皇、皇后両陛下が同大を訪れた際、サラマンカ大学の学生たちがマントを歩道に敷いて歓迎したという話が伝わってます。今回皇太子様が訪れた際も多くの学生が出迎え、皇太子さまは笑顔を見せていたそうです。
私はサラマンカと日本にこのような関係があったとは初めて知りました。今後も良い関係を築いていってほしいと思います。
ティアトゥラスペイン語学校ホームページ(日本語)
http://www.supein-supeingo.com/
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