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スペインの財政危機の原因

2012/7/25(水)

http://www3.nhk.or.jp/daily/english/20120710_26.html

7月末までにスペインに300億ユーロ(約3兆円)の財政支援を行うことで、EUが合意/しました。1年延ばしの2014年までに、スペインの財政赤字を3%以内に抑えることでまとまりました。

2012年5月時点での失業率がギリシャを超えて24.6%でトップ(若者の失業率は52.1%)。そんなスペインで何が起きたor起きているのか?スペインの財政赤字の原因を探ります。

主要な原因として「不動産バブル」が挙げられます。
02年のユーロ導入後に、物価、土地も安く温暖な気候のスペインにユーロ圏の住民から不動産ブームが巻き起こります。主にイギリスやドイツから来る別荘等住宅への投機資金により、バブル景気が巻き起こりました。その後、08年のリーマンショックにより世界的な金融恐慌が発生し、スペインの住宅への資金が次々引き揚げられ、不動産の価値が暴落してしまいました。不動産バブルがはじけ、不良債権が残り、本格的な大不況の幕開けとなってしまったのです。

外交の場でもちょいちょいスペインはじめ南欧諸国から「ドイツがこの財政危機を育んだ(_ _。)」と出るのは、おそらく当時の状況(多額の投資→引き揚げ)を引き合いにしたものだと考えられます。

12年5月、ついにスペインの大手銀行バンキアが国からの融資を返済できなくなり、国有化される事態となりました。同社が保有していた不動産資産というお荷物も政府が引き受ける形となってしまったのです。

たまらなくなったスペインは金融支援を要請、EUもスペインへの救済資金投入に合意せざるを得なくなりました。スペイン政府のみでは取り扱えないほど問題が肥大化してしまったためです。

もちろん、スペインだけでなく、隣国ポルトガルをはじめイタリア、アイルランド、そしてギリシャも財政赤字を抱えており、EU内の問題はここ数年でかなり深刻化しています。今回はスペインに限って触れましたが、EU全体の今後の動きに注目です。


<今日の単語>
ayuda económica- 経済援助
impuesto- 税金
sueldo- 給料


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